X:まとめ

 本研究の観察した剋浮フ中で、N. borealis Nog. ナヨロヒラゴケのみが、特異的な形質変化を持っていた。他の8種は、ハイゴケ型剋浮フ特徴が現れているN. yezoana Besch. エゾヒラゴケが、連続的に形態変化したものになっていた。そのうちの3種、N. pusilla Mitt. ヒメヒラゴケ、N. muratae Nog. ホソヒラゴケ、N. nakazimae (Ihs.) Nog. モロハヒラゴケは退化的な剋浮持っていた。中でも、N. muratae Nog. ホソヒラゴケは最も退化的な剋浮持っていた。

 本研究の結果、日本産ヒラゴケ属の種間内では、外剋浮フ形態変化が最もわかりやすく、種間の違いを観察することができた。 

 内剋浮ナは痕跡的なものが多く、産地や個体により形態が安定していなかった。また同様に、乳頭の形状も産地や個体により乳頭の付く様子や形態が違っていた。内剋浮ニ乳頭のいずれの形態においても種間の違いを認めることは出来なかった。


 以上より、日本産ヒラゴケ属蘚類剋浮ノおいて、外剋浮フ形態が最も種の区別に使うのに可能であると思われる。


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